| 氏 名 | カネミ油症被害者支援センター 佐藤 禮子さん |
応募金額 | 120万円 |
| テ − マ | 国際ダイオキシン会議NGOセッションの開催とカネミ油症英文冊子の作成 | ||
| 概 要 |
カネミ油症被害者支援センター(YSC)は、被害者救済に役立たせるために、これまで2回の助成を受け被害者の聞き取り調査などを多角的に展開してきた。その努力の成果もあり、今日、国会にて被害者救済法の制定にむけての動きが本格化している。 2007年9月、東京で国際ダイオキシン会議が開催される予定である。油症の被害は、これまでその実態が世界にほとんど知られていない。というのも、日本の専門家が被害者の血液中のPCBやダイオキシン濃度の数値に関する発表を主にしているからである。 今回は九州などの被害者を東京に招き、かつ海外のダイオキシンの専門家や国内の関連NGOを交えて国際ダイオキシン会議のNGOセッションを開催したい。被害者、NGO,専門家、そのほかの関係者が一同に会し、この問題を総合的に議論する場を設定したい。そこで海外の専門家に広く日本でおきたダイオキシン被害の実態を知らせることができれば意義深い。 また、NGO会議に配布する英文資料を作成したい。その内容は、2000年以来YSCが実施して明らかになった被害者の実態と次世代への影響の事実である。それら成果を編集して広く世界に情報を提供したい。 YSCは、2003年度に米国のボストンにおける国際ダイオキシン会議にて、女性被害者調査を発表した。その後、次世代調査、聞き取り調査をすすめたが、まだ、それらの情報を発信するに至ってはいない。 | ||
| 氏 名 | NPO法人メコン・ウォッチ 後藤 歩さん |
応募金額 | 87万円 |
| テ − マ | メコン河支流におけるベトナムのダム開発と国境を越えたカンボジアへの環境社会影響に関する調査研究 | ||
| 概 要 |
ベトナム中央高地からカンボジア北東部に流れるメコン河の国際支流セサン川では、上流ベトナム領内に建設されたヤリ滝ダムからの放水が、下流のカンボジアに甚大な環境社会被害を及ぼしている(添付1地図参照)。被害住民は、被害への補償と再発防止、川の流れの回復、参加と情報公開が確保された河川開発を求めているが、ベトナム・カンボジア両政府による適切な対策はとられていない。市民グループの自発的な被害の実態調査は「非科学的」として拒否されており、被害住民は「科学的」根拠を示せず補償を受けられない。それにも関わらず、セサン川、またセサン川と並んで流れるスレポック川とセコン川には、同じプロセスで次々と新たなダム建設が計画・実施されている。なお、これらの川のダム開発には、日本の資金が大きく関わっている。 この中で、市民社会による2つの活動が緊急性を持つ。一つは自らの手による「科学的」調査の実施であり、もう一つは被害の未然回避である。本調査研究は、後者を実現する道筋の中で重要な役割を持つ。本調査研究では、国境を越えた被害の実態、問題解決を阻む要因とその政治・歴史的背景、計画・建設中のダムへの懸念、そして援助国・機関の責任を明らかする。日本の資金の影響が強いにも関わらず、市民の視点を持つ日本語の文献は皆無に等しく、日本の政策決定者が問題を十分に認識しないまま、新たな被害を引き起こす事業が支援されることが懸念される。本調査研究の成果によって日本の政策決定者へ適切な判断を促し、安易な河川開発による被害を回避することを試みる。
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| 氏 名 | 北限のジュゴンを見守る会 鈴木 雅子さん (発表は工藤 泰子さん) |
応募金額 | 200万円 |
| テ − マ | 沖縄のジュゴンとその生息環境に関する市民調査 | ||
| 概 要 |
新たな米軍基地建設で生息地破壊の危機にある沖縄のジュゴンは世界的にも極めて希少な「北限」に生息する地域個体群である。世界のジュゴン保護の現状から見ると、東南アジア各地のジュゴン個体群の中には、すでに絶滅してしまったものもあるが、保護策が成功して絶滅から脱したものも見られる。 これらは、生態学的にも沖縄の個体群と類似点が多いと推察されることから、その保護策から学ぶことは、沖縄のジュゴン個体群保護の方策を検討するにあたっても有用であると考えられる。そこで2006年に東南アジアのジュゴンに 造詣の深い研究者を沖縄に招聘しジュゴン保護に不可欠な基礎データを得るための調査手法を学んだ。 本申請研究では、この予備調査で得られた知見を基礎に、現地で実行可能なジュゴン保護のためのロードマップを描くために必要な各種データ収集のために、以下の活動及び調査を行う。 | ||
| 氏 名 | 三番瀬市民調査の会 伊藤 昌尚さん |
応募金額 | 48万円 |
| テ − マ | 三番瀬のカキ礁調査 | ||
| 概 要 |
国内のカキ研究は、養殖の視点からの研究が多く、カキが形成する「礁」としての、役割や礁に伴う生態系については、ほとんど研究されていない。岩や護岸に付着しているなじみ深いカキが泥干潟の上でひとたび礁を作り出すことによって多様な生態系を支え、周辺海域の環境までを左右することを多くの人に知ってもらいたいと考える。 私たちはカキ礁での生物調査は干潮時における地道な観察が最も有効であり、貴重な海の生態系を次世代に残す上でも、生息生物のデータ集積が不可欠と考える。生物相の調査はカキ礁の総合的生態系機能の解明に近づく興味深い有力なテーマである。三番瀬市民調査の会はこれまで4年間の調査において150種以上の生物種を確認している。さらに生物調査を継続し、これまでの調査データを充実させていきたい。 三番瀬猫実川河口域は三番瀬で唯一の泥干潟の海域であり特長ある生物相を有している。しかし、最近この猫実川河口域の改変が予想される護岸改修工事、そして人工海浜造成の事業計画案が策定されようとしており、貴重な泥干潟とカキ礁は数年後には消滅の危機に直面している。私たちは生物調査データを三番瀬に関心のある関係者に提供し、三番瀬再生・保全の議論に寄与することを目標としたい。
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| 氏 名 | 国土問題研究会 千曲川土砂堆積・水害調査団 中沢 勇さん (発表は宇民 正さん) |
応募金額 | 150万円 |
| テ − マ | 千曲川における河床土砂堆積と水害に関する調査研究 | ||
| 概 要 |
飯山盆地・長野盆地内では,土砂堆積により千曲川の河床が上がっており,千曲川本川の洪水時水位が年々高くなって溢水・氾濫の危険性が増大している。すなわち,飯山盆地では,昭和57年・58年の洪水時に連続して破堤するという事態が起こっており,水位が上がると堤防からの漏水もある。また,長野盆地では昭和58年には洪水流は盆地下流端の立ヶ花橋上を越流した。千曲川に流入する浅川では洪水のたびに合流点付近で深刻な内水災害が発生している。立ヶ花橋の水位観測所では洪水流量が同じであっても水位が高くなる傾向が認められる。これは,低水路はそれほど変化していないものの,高水敷での河床上昇が著しく,結果的に洪水時水位が上がっているためと考えられるが,国交省はむしろ河床は低下していると主張している。 長野盆地・飯山盆地における千曲川の河床上昇は堤防高さの相対的な低下を意味し,将来深刻な水害をもたらすと予想される。このような問題をはらむ河床上昇の実態と発生のメカニズムを正確に把握し,千曲川の治水対策に何らかの寄与をしようとすることが本調査研究の目的である。 本調査研究では,以下の3つの観点から調査研究を進める。すなわち,第1に,長野県・新潟県境から約13km上流に位置する西大滝ダム(発電目的)や河道内に設置された建造物がそれより上流部の河床上昇ひいては洪水時水位上昇に重大な影響を及ぼしているのではないかということ。第2に,千曲川では盆地部と狭窄部とが交互に連続しており,そのために土砂堆積は発生しやすく,また水害は独特の発生メカニズムをもつこと。そして第3に,千曲川流域はフォッサマグナ地域や火山地域を含み,それだけに流域からの土砂供給が膨大であること,である。 | ||
| 氏 名 | 水俣病センター相思社 遠藤 邦夫さん |
応募金額 | 69万円 |
| テ − マ | 水俣市の廃棄物最終処分場建設予定地周辺の地質に関する調査研究 | ||
| 概 要 |
本研究のねらいは、産廃処分場建設予定地周辺およびその下流域における環境について調査し、市民の立場から、処分場建設がもたらす自然環境への影響を正しく予測することである。 水俣市の水源である湯出川の上流に、民間の廃棄物処理業者により204万?という日本最大規模の管理型産業廃棄物最終処分場の建設が計画されている。市民の間からは、飲み水の汚染や水源の枯渇、工事による斜面の崩落、トラックによる騒音・振動被害、煤塵の飛散による大気汚染、農海産物の汚染等、に対する不安の声が上がっている。 現在、熊本県の条例による環境影響評価の準備書手続きが進行中である。業者は当初2006年度中に準備書を提出すると述べていたが、その後、二転三転し、2006年12月10日現在、未だ提出されていない。引き続き調査を進め、処分場の危険性を科学的に明らかにし、業者に処分場の断念を求めていきたい。 2006年2月の水俣市長選挙で産廃反対の候補が当選したが、その後も水俣市の動きは活発とは言えず、市民が独自でデータ収集を行う必要性は減じていない。
2006年度には高木基金より助成をいただいて河川の水質分析および地下水に関連して地質についての学習会等を行った。2007年度はこれらを踏まえて詳細な地質調査を行う予定である。 | ||
| 氏 名 | 長島の自然を守る会 高島 美登里さん |
応募金額 | 200万円 |
| テ − マ | 上関原発詳細調査による自然環境・生態系へのダメージの検証 | ||
| 概 要 |
2005年4月に中国電力は上関原発の建設許可を得るための詳細調査を始めた。私たち長島の自然を守る会は、次のような決定的な場面において活動し、電力会社による環境破壊を防ぐ努力をかなりの程度の成功裏になしとげた。 2006年度は、次の3つの分野で、電力会社の環境破壊と行政のチェックの不在を明かにする。 山口県の地方政府は、国の政府が原子力を推進しているという現実に打ち負かされて、全く主体治的な選択をもたず、事業者の指導も形骸化している。司法ももはや独立ではなく、公判の日程や判決も政治状況に支配されていることを我々は危惧する。このような悪い状況にも関わらず、我々は事業者や行政の責任を強く追及するとともに、次のようなプログラムを通して、長島と瀬戸内海の自然の大切さを日本と世界の世論に訴える努力を強化する。@入会地としての里山の資源利用A市民参加の自然観察会B全国でのシンポジウム&パネル展など。 | ||
| 氏 名 | 化学物質による大気汚染を考える会 森上 展安さん(発表者は津谷 裕子さん) |
応募金額 | 88万円 |
| テ − マ | 大気中揮発性有機化合物簡易分析法の検討 | ||
| 概 要 |
この頃、揮発性有機化合物群(VOCs)による大気汚染が世界的に急増して、かなり一般的な地域で、従来の自動車排気ガス汚染を上回っているとも言われている。しかし、大気汚染中のVOCsは、極めて多種類の化合物が混在し、また、各化合物の濃度はごく薄いので、質量分析器を検出器とした高価で、専門的訓練を受けたものしか使えないガスクロマトグラフ・質量分析器を使わなければ全体像が見られなかった。幸いなことに、専門訓練なしでも再現性あるクロマトグラフが描ける「携帯型VOCモニター」が最近開発され、各所で、色々な発生源からのVOC汚染状況を測定し始めようとしている。 この研究では、各所でその測定器などを用いて測定したクロマトグラフから、検出されたピークのリテンションタイムとピーク強度比を、試料空気の場所や時間による特質ごとにデータバンク化し、クロマトに表された物質汚染の各特質、可能な限りは物質名をも知り、クロマトグラフパターンから、大気汚染全体像を評価する基準を作りたい。 また、多数が同時に調査でき、市民が使いやすいよう、吸着剤でVOCを採取した後に分析する方法を実験検討する。 各地の全体的汚染状況の評価と、発生源ならびに伝播の様子を把握して、適確な大気汚染対策実施を可能とすることで、アレルギー、癌、シックハウスなどの化学物質蔓延による健康悪影響防止を目的とする。
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| 氏 名 | 相川 陽一さん | 応募金額 | 115万円 |
| テ − マ | 支援者にとっての三里塚闘争 | ||
| 概 要 |
この研究プロジェクトは、戦後最大規模の社会運動である三里塚闘争(成田空港反対闘争)に支援者として関わった人々に対して、@三里塚闘争への支援活動から何を得たか、そして、A支援活動の経験を現在どのような活動に活かしているか、という2点について聞き書きを行い、三里塚闘争が同時代と後発の社会運動に与えた影響を明らかにすることを目的とする。 運動開始以来、約40年が経過した三里塚闘争は、現地外に住む多くの人々を支援者として惹きつけてきた。だが、現地闘争の記録が数多く出版された反面で、三里塚に参集した支援者の主体像を捉えた研究は少なく、支援活動を経験した人々の「現在」に焦点をあてた研究は皆無である。この研究プロジェクトでは、国内および国外に暮らす(元)支援者を訪問し、冒頭に掲げた2点を中心に聞き書きを行うことで、三里塚闘争の社会的影響を(元)支援者の語りにもとづいて明らかにしたい。 近年、国内外において、グローバルな移動の結節点として空港建設計画が打ち出され、住民と支援者の連携のもと、反対運動が展開されている。空港建設をめぐって三里塚闘争と類似の紛争が生まれつつある状況下において、この闘争に支援者として参加した人々の経験を聞き取り、市民社会に発信していくことは、この運動を研究する者の責務である。 言うまでもなく、社会運動の評価は、当初の課題や目標を達成したかという点だけで決まるものではない。運動参加者に内的な影響を与え、「動き続ける人々」を生み出すという、運動の長期的かつ間接的な社会的影響も、運動を評価する上で重要な指標となる。 私は、三里塚への支援経験を持った多くの人々が、それを自己にとっての抜き差しならない経験として捉えていること、そして、かれらが三里塚闘争にエンパワーされ、今も「動き続けている」ことを聞き取り、市民社会に発信していきたい。それが研究者であり、三里塚で育った当事者でもある私が、「運動経験を引き継ぐ」ということの意味であると考えている。
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| 氏 名 | 環瀬戸内海会議 阿部 悦子さん (発表は小西 良平さん) |
応募金額 | 102万円 |
| テ − マ | 瀬戸内海沿岸潮間帯の海岸生物調査と、それによる地域再生をめざして | ||
| 概 要 |
一つは、瀬戸内海の環境が生態系とりわけ生物層とどのような関係の中にあるのか、現実の海の実態を生息する生物種と個体数を調査し検証すること。 そのために、定点での経年的継続的調査実施体制を各地に確立し、さらに実施場所を拡大すること。 二つには、自然海岸が失われ、コンクリート護岸によって海に接する機会すら失われ、さらには身近な海の生態に真じかに接する機会が失われてきた今日、瀬戸内沿岸に住む住民にとって、瀬戸内海の海の現況を知る機会を持てる場として、ひいては地域や生協やいろいろな環境に関心を寄せるサークルなどの年間行事として定着すれば、瀬戸内海の環境への関心を喚起し、その保全に理解を得、豊かな美しい自然を次世代に継承していく力を育む。さらには地域のコミュニケーション再生のための一つの場の提供になっていくことを目指す。 三つには、そのためには、生物学に詳しくない素人、一市民が手軽に、レクリエーションを兼ねてでもできる調査方法の確立が必要と、2002年より海岸生物調査を開始し、06年で5年目になる。5年目を一区切りとして、これまで5年間の調査結果をまとめ、分析した報告書の出版を07年中に実現を目指す。
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| 氏 名 | 志賀原発差止訴訟弁護団 岩淵正明さん |
応募金額 | 200万円 |
| テ − マ | 邑知潟(おうちがた)断層帯及び志賀原発周辺断層の延長状況・活動状況の調査 | ||
| 概 要 |
石川県志賀町赤住所在の志賀原発2号機につき、当弁護団が担当して、差止訴訟を提起し、本年3月に勝訴判決を得た。その理由は、耐震設計の不備であり、邑知潟断層帯を起震断層とする地震に対する耐震性不足のおそれが大きく取り上げられた。 訴訟は、控訴審に係属し、北陸電力側からは、邑知潟断層帯付近の踏査等を踏まえた、同断層帯の評価についての主張が展開されている。 日本の原発における耐震性は、極めて重要な問題であり、建設側の電力会社による調査だけではなく、別の機関等による現地調査を含めた検討が必要である。 弁護団としては、島根原発付近の断層調査等の実績のある中田 高教授等の協力を得て、邑知潟断層帯の調査そしてその他の志賀原発周辺の断層に関する調査を展開し、同原発の耐震性につき、十分な検証を行いたい。 より具体的な調査研究内容は、担当していただける学者等と詰めた上で確定する。
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