・ 近年、「市民科学」という言葉は幅広い意味で使われており、市民参加による環境・社会調査などを一般的に「市民科学」と称することもあるようですが、高木基金の考える「市民科学」は、より明確な問題意識に基づいています。高木基金は、現代の科学技術や公共政策が、市民社会や地球環境の脅威となっているような問題について、市民と不安を共有し、行政や企業の利害とは独立の立場から、批判的に検証することを通じて、問題の解明を試み、解決への道筋を探るような取り組みを「市民科学」と位置づけ、この考え方に沿う調査研究を助成対象とします。
・ 現代の科学技術や公共政策の選択が、限られた地球資源の浪費・喪失や気候危機、汚染物質の排出などにより、将来の世代に大きな負担をもたらすという世代間倫理の視点を重視します。
・「市民科学」の考え方に基づくものであれば、調査研究のテーマは限定しません。
・まだ社会的に注目されていない問題について、問題そのものを浮き彫りにするような応募を歓迎します。
・『市民科学者として生きる』(岩波新書)などの著作を読み、高木仁三郎の目指した「市民科学」への理解を深めた上で応募してください。過去の助成実績についても、高木基金のウェブサイトに掲載していますので、ぜひ参考にしてください。
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