◆「原子力長期計画中間取りまとめ」に対する5つのKey Question

1.エネルギーセキュリティー
「中間取りまとめ」では、ウラン資源節約効果が1〜2割あるとして、再処理の方がエネルギーセキュリティの面ですぐれていると結論しているが、これをどう評価するか?
2.循環型社会
「中間取りまとめ」では、再処理をした方が「循環型社会に適合」すると結論しているが、これをどう評価するか?
3.核拡散
「中間取りまとめ」では、核不拡散性に関して、再処理でも直接処分でもシナリオ間に「有意な差はない」と結論しているが、これをどう評価するか?
4.政策変更コスト
「中間取りまとめ」では、「政策変更コスト」という独自の費用を算定し、現行の再処理路線から直接処分に転換する場合に、膨大な費用がかかると結論しているが、これをどう評価するか?
5.意思決定の手続き
・策定会議の人選や進め方など、今回の検討そのものに関する意思決定プロセスの課題
・原子力政策全般に関わる意思決定プロセスの課題


◆「国際評価パネル」海外側委員

フランク・フォン・ヒッペル
アメリ力:プリンストン大学教授
前ホワイトハウス科学技術政策局国家安全保障会議副議長。核・原子力政策の国際的な権威で、その発言は米国内だけではなく国際的に大きな影響力を持つ。
「市民科学」の提唱者。
クリスチャン・キュッパース
ドイツ:エコ研究所
ドイツ放射線安全委員会、標準化委員会委員。ドイツ原子力安全委員会委員長であり、同じくエコ研究所のミヒャエル・ザイラー氏とともに、原子力安全研究の国際的権威。
フレッド・バーカー
イギリス:エネルギー政策コンサルタント
英国放射性廃棄物処分委員会(英国政府の指名した独立委員会) 委員。原子力・核燃料サイクルに関する経済性評価の権威。
マイケル・シュナイダー
フランス:国際エネルギーコンサルタント
ドイツ、フランス政府などの原子力政策アドバイザー。WISE-Paris前代表。国際MOX評価研究で高木仁三郎とともに「もう一つのノーベル賞」といわれるライトライブリフッド賞を受賞。


◆「国際評価パネル」日本側委員

吉岡 斉 (国際評価パネル全体座長)
九州大学大学院教授 高木基金選考委員
飯田哲也 (研究全体のコーディネーター)
環境エネルギー政策研究所所長
高木基金代表理事
海渡雄一弁護士
橘川武郎東京大学社会科学研究所教授
藤村 陽京都大学大学院理学研究科助手
協 力 原子力資料情報室

◆「国際評価パネル」のスケジュール

2005年3月  研究タスクチームの立ち上げ
海外委員を招き、キックオフミーティング
5〜8月  海外委員からのレビューコメントを受け
日本側委員のコメントを取りまとめ
9月  福島県主催の国際シンポジウムで研究成果の発表
9月  原子力委員会 新計画策定会議にて報告書を配布。
これについて策定会議としての討論を求める。
10月頃  原子力大綱の最終決定へのカウンターイベントなどを企画



>> 高木基金のトップページ >> 核燃料サイクル政策研究のトップページ