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草の根市民による沖縄のジュゴン保護活動の構築



グループ名 北限のジュゴンを見守る会 20090509公開ミーティング配付資料[pdf226kb]
20090509公開ミーティング配付資料[pdf226kb]
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代表者氏名 鈴木 雅子 さん
URL http://sea-dugong.org/
助成金額 40万円

辺野古海域マンタ調査風景(キャンプ・シュワブ前) 撮影:鈴木雅子

辺野古マンタ調査風景 撮影:鈴木雅子

A地区の全域ラインセクト調査図 製作者:チーム・ザン(齋藤、細川)

A地区の全域ラインセクト調査図 製作者:チーム・ザン(齋藤、細川)

研究の概要

2008年12月の助成申込書から
 世界の分布の中で最も北に生息する沖縄のジュゴンはその数わずか数十頭と言われ、国の天然記念物として、また絶滅危惧種として厳正に保護されなければならないが、米軍再編に関わる日米安保体制の中で、その最も重要な生息地に新たな米軍基地の建設という脅威に曝されている。この沖縄のジュゴンの保護のためには、すでに再発見されてから10年かけても有効な保護策の打てない国に任せるのではなく、地元市民が主体となって保護策を講じなければ近い将来絶滅するのは明らかである。  この調査活動では、市民自身が担って行くジュゴン保護の方策を、沖縄のジュゴンにまつわる歴史と文化および東南アジアの保護策から検討し、具体的な中長期計画の作成をめざすとともに、現在実施中の生息環境調査を専門家にチェックしてもらい今後の調査の方向性を再検討する。また、市民による保護活動の地盤を作っていくための啓発活動として、一般向け食跡観察会やマンタ調査体験およびジュゴン保護ブックレットの制作企画・配布を行う。

1)保護活動の先行事例と地域文化について聞き取り、文献調査。

2)ジュゴンの生息環境についてのモニタリングの継続、および専門家による調査手法のチェックと調査の方向性の再検討。

3)ジュゴンの保護を具体化するための中長期計画の作成。

4)持続的な調査への協力を得、また有効な保護方策の受容を可能にするために必要な地域住民の啓発活動(一般向けの食跡観察、マンタ調査体験、陸上学習会)。

5)ジュゴン保護ブックレットの制作企画:ジュゴンやジュゴンの生態、保護方策について親しみやすく解説した小冊子を作成し、広く配布する。

中間報告

2009年10月の中間報告から
 世界の北限に生息する沖縄のジュゴンは絶滅の危機に瀕しているが、その最も重要な生息地は米軍基地建設の脅威に曝され、国は有効な保護策を打てないでいる。そのような状況の中、当会の呼びかけで集まった地域住民を主体としたジュゴンの生息環境のモニタリングである食跡調査が2006年以来続けられている。今年度の活動では、市民が担うジュゴン保護の方策を、ジュゴンにまつわる沖縄の歴史と文化および国内外における先駆的・類似的な保護策から検討し、具体的な中長期計画の作成をめざす。また、市民による保護活動の地盤を作っていくための啓発活動として、一般向け食跡観察会や食跡調査体験およびジュゴン保護のための冊子の制作企画・配布を行うことを目標としている。  上半期は、ジュゴン保護方策に関する情報収集活動として、沖縄島各地や近隣の離島にも足を延ばしてのヒヤリング及び文献調査を進めた他、国際海洋保全会議に出席して海牛類の保護区に関する知見を集めた。生息環境調査(食跡調査)は4月と6月の2回実施したが、今後の方向性については、議論を重ねるとともに、天候や潮の状況に左右される海上調査の難度や安全性を考慮した調査手法の再検討を行っているところである。また、観察会や学習会、ワークショップを実施し、市民による保護活動の地盤づくりに力を注いだ。  下半期は、調査の方向性と手法の確定、中長期計画(ジュゴン保護ロードマップ)、ジュゴン保護冊子の作成に重点をおいて活動を継続していく。

結果・成果

2010年5月の完了報告から
 世界の分布の中で最も北に生息する沖縄のジュゴンはその数わずか数十頭と言われ、国の天然記念物としてまた絶滅危惧種として厳正に保護されなければならないが、米軍再編に関わる日米安保体制の中で、その最も重要な生息地に新たな米軍基地の建設という脅威に曝されている。この沖縄のジュゴンの保護のためには、再発見されてからすでに10年以上かけても有効な保護策の打てない国に任せるのではなく、地元市民が主体となって保護策を講じなければ近い将来絶滅するのは明らかである。  当会は地元にジュゴンの生息環境調査チームを組織し、市民自らが担って行くジュゴン保護の方策を、現存するジュゴンの餌場における食痕調査を軸に、歴史・文化の側面からの調査や海外事例を参考に、沖縄におけるジュゴンの具体的な保護計画の作成をめざしている。国内外の専門家の協力の元に、現地で実行可能な調査手法を模索することにより、希少なジュゴンの保護及び、生息環境の保全にむけ以下の項目にそって調査・研究をすすめた。  加えて、恒常的な市民による保護の地盤を作っていくための啓発活動として、一般向け食み跡観察会や学習会を開催した。

1)ジュゴンの生息環境を明らかにするためのジュゴンの食み跡モニタリング調査の継続。

2)保護活動の先行事例と地域文化について聞き取り、文献調査。

3)ジュゴンの保護を具体化するために専門家からの助言を受けて中長期計画の作成。

4)持続的な調査への協力を得、また有効な保護方策の受容を可能にするために必要な地域住民のへ啓発活動(一般向けの食み跡観察、陸上学習会、講演会)。

その他/備考


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