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台湾における初めての市民地質調査隊:原発震災の危険性を防ぐために



グループ名
代表者氏名 【台湾】陳 炯霖 さん
URL
助成金額 50万円

第四原発から500m南に離れた海浜公園にて

海浜公園から見る第四原発

研究の概要


 台湾の第四原発は完成間近だが、2010年3月末から相次いで起きた制御室事故(半年に4回、発電所全体28時間の電源停止事故も含む)の影響によって、予定が大幅に遅れる可能性が出ている。日本では2006年以後、原発の耐震指針の見直しが行われ、各地で補強工事や廃炉に追い込む例(浜岡1、2号機)があった。しかし、同じ環太平洋地震帯に位置する台湾の原発の耐震基準は、今も古いままだ(第一〜三原発は300ガル程度、第四原発は400ガル)。1987年に戒厳令が解除されるまで、台湾では地形、地質の関連情報が軍事機密だったという歴史的経緯もあり、独裁時代に立地が選定された第四原発の地質調査は、十分に行われていない可能性が高い。  本調査研究では、おもに貢寮周辺20km四方をフィールド調査の範囲とし、地質測定ならびに活動断層特定調査を実施する。研究を通して、台湾で市民による初めての地質調査を成し遂げ、近い将来に市民による初めての断層監視が実現できるように取り組んでいきたい。また、原発と地震、断層の関連性と危険性を明らかにし、当局に原発プラントの耐震工事の補強を求め、地震予知システムの体制づくりをすすめたい。調査実施期間は2011年1月〜12月。

中間報告


 台湾の第四原発は1年以内に燃料を入れ稼動が始まります。これまで勝手な設計変更や度重なる事故を発生しており、危険な原発です。また第四原発の周囲10km圏には、大きな断層が数本もある事が知られています。  私達は地質状況に着目して調査を行っています。原発敷地内では断層が見つかりました。周辺調査から原発敷地内には数本の断層が通っていると予想されます。  また原発から2kmほどの地点に非常に新鮮な断層を発見しました。近年動いた事は間違いなく、断層の変移量は17mでした。今後は「新断層」の性質を確認し、原発との距離や影響を明らかにする事と、敷地内のレーダー調査を予定しています(2011年7月)。

結果・成果


その他/備考


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