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映画『遺言遺言〜原発さえなければ』制作・上映企画



グループ名 映画『遺言』プロジェクト 研究成果発表会配布資料[pdf]
代表者氏名 豊田 直巳 さん
URL http://www.ne.jp/asahi/n/toyoda/
助成金額 70万円

飯舘村民90世帯146人が避難する伊達東仮設住宅での特別試写会のポスター

2014年3月 ポレポレ東中野にて劇場公開開始。連日、映画『遺言』の鑑賞整理チケットを求めて長い行列が上映2時間前より。

連日の超満員でゲストトークはメイン会場のみ。第二会場は映画鑑賞のみでご迷惑を掛けた。

作家・作詞家のなかにし礼さんもゲストにお見えになった。両監督と編集の安岡氏と。

研究の概要

2012年12月の助成申込書から
 私は2011年3月11日の東日本大震災の翌日から福島に入って、原発震災の調査と記録を一年半続けてきました。その間の映像記録は200時間以上に及びます。これらは単行本やテレビ番組として、また写真展や講演で随時、公表してきました。  しかし、それらは私の調査の一部分でしかなく、また、日本語による日本人のみを対象とした公表に過ぎません。そこで以下のようなタイトルとテーマの映画の製作と、国際的な規模での上映活動とをしたいと考えています。それを通して、福島に集中的に現れたような原発震災を、日本はもとより、世界のどこでも、二度と引き起こさないために、世界中で原発を廃止していく国際的な市民社会の取り組みの一助としたいと考えています。 タイトル 『遺言〜安全神話の果てに〜』 テーマ 「2011年3月11日から日本を覆った原発事故の放射能は、日本の安全神話を崩壊させたはずだった。しかし、事故直後から、原発を推進する人々によって、新たな安全神話の創造が始まっている。これに真っ向から異を唱えるものがある。原発事故によって死を強要された自殺者の残した「遺書」だ。その「原発さえなければ」の言葉は、今でも原発の安全神話を信仰しようとする人々へ警鐘であり、3・11後の世界に生きる私たちへの遺言である。」

中間報告

2013年10月の中間報告から
 2013年3 月11 日の東日本大震災と、それに伴う形で発生した東京電力福島第一原子力発電所の過酷事故は、事故から2年半経過した現在も収束の目途すら立たず、次々と私たちに難問をもたらしています。  ところが、この間に、原発推進政策を推進してきた自民党が政権に返り咲き、この未曾有の事故がまるでなかったかのように「より安全に」原発を再稼働させ、また海外への輸出まで推進しています。その基底には「原発事故で死んだ人はいない」(自民党の高市早苗政調会長)という認識と、命より収益を優先する思想があるかに見えます。  そんな中、原発事故の直後から福島の撮影に入った豊田直巳/野田雅也は、この春までの800日間に記録した映像を映画にまとめ、そして国内のみならず海外にも原発震災を生きる人々の現実を伝えていこうと決意しました。そして編集したのが長編ドキュメンタリー映画『遺言〜原発さえなければ』(http://yuigon-fukushima.com/)です。  そして、この映画の上映を10 月11 日の山形国際ドキュメンタリー映画祭を皮切りに、全国で、海外で行っていきたいと考えております。http://www.yidff.jp/2013/program/13p7.html  この映画は、今後も何十年も続く「見えない戦場」の「歴史を記録する」端緒に過ぎません。そして、私たちは記録し続けます。この困難な原発震災の中で、それでも人々は生きています。放射能の汚染地帯で、避難先で暮らす人々の喜怒哀楽を伴ったその暮らしの記録が、全国の、そし世界の人々のこころを動かし、原発のない世界を創りだすことを願って。 *申請時は、映画タイトルが『遺言〜安全神話の果てに〜』と仮題でしたが、『遺言〜原発さえなければ』と変更になりました。

結果・成果

完了報告・研究成果発表会資料より
 映画製作・上映企画の目的は「震災前の安全神話の世界に引き戻されたかのような日本と世界に、原発震災の実態を紹介し、強い警鐘を鳴らすことを最大の狙いとしたい」ということでした。  「東日本大震災もの」「原発もの」の映画は、2011年3月より2013 年秋までに200本近く製作されていますが、興行的に成功していないと言われていました。しかし、『遺言〜原発さえなければ』は、2014 年3 月の東京・ポレポレ東中野での初公開と同時に大きな反響を呼びました。連日、鑑賞整理チケットを求めて長い行列が上映2時間前からでき、急遽用意した第二会場も超満員となりました。続く福岡、名古屋、神戸でも超満員の盛況を博し、それは原発震災の被災地である福島市でも同様でした。現時点で概算、5000 名の方々にご覧頂いています。  今後、8月より自主上映を解禁しますが、現時点で既に8カ所での上映が決定しています。英語版についてはヨーロッパの映画祭での上映はなりませんでしたが、隣国で原発を抱える韓国で2回の映画祭で上映し、アジアへの広がりを見せています。  また、現在の英語字幕版に、ナレーション、解説なども入れた再編集を企画しているほか、中南米向けにスペイン語版の制作も企画しています。

その他/備考


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