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アチェ州4県での産業としての金製錬と人々のジレンマ



グループ名 Jari Aceh (Women's Network for Justice)【インドネシア】
代表者氏名 ハイルル・ハスニ さん
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助成金額 40万円

水銀を使用した金の取り出しの様子(南アチェ県)。

南アチェ県での水銀を利用した金採掘現場の様子。

研究の概要


 インドネシアのスマトラ島北端にあるアチェ州4県では、住民の収入源の一つとして金鉱石からの金の違法な取り出しが行われていますが、製錬の過程で使われる水銀が河川に流入し、環境・健康被害をもたらしています。ピディ県では、政府機関の調査の結果、水銀による魚の汚染が確認されたため、同県は金の取り出しの取り締まりを試みましたが、金の取り出しを収入源とする住民からの反発を招きました。また、アチェ・ジャヤ県では河川水や地下水の水銀汚染が確認され、さまざまな疾病が発見されるなど、汚染が社会不安を引き起こしています。
 本調査研究では、水銀の危険性に対する人々の意識を高めるとともに、政府や関連機関に解決を求め、健康被害を受けた人々に検査の機会や医療支援を提供することを目的に、聞き取り、アンケート調査を実施した上で、文書化し、関連地域へのパンフレットの配布を行います。

中間報告


 2015年7〜10月にかけて、製錬過程で水銀を使用する違法な小規模金採掘が行われている南アチェ県、ピディ県、アチェ・ジャヤ県を訪問し、コミュニティや鉱山・環境に関わる行政機関などから情報収集を行いました。
 これらの地域では、金採掘がコミュニティの主要な生計手段となっており、操業を停止するのは難しい状況にあります。人々は規制されないまま鉱石を取ることができ、水銀は供給者から入手しやすく、ブラックマーケットも存在します。水俣病や水銀による健康リスクについて知っている人もいますが、経済的な利益を得ることが優先されており、教訓にはなっていません。
 採掘場からは、水銀に汚染された廃水や廃棄物が、川に流れ込む小さな溝で管理・保管されていたり、そのまま小川に流されたりしています。こうした状況を鉱業管轄官庁や地方政府の環境関連部署は把握していますが、その役割を果たしておらず、有効な規制につながっていません。
 2013年10月に採択された水俣条約では、労働者を保護し、企業から国までが水銀の規制を強化し、より安全な物質や技術の使用への転換に努めることが求められています。引き続き、この調査研究を通じて、コミュニティの環境に対する懸念を呼び戻すと同時に、鉱山を抱えるコミュニティのモニタリングを続け、金採掘を減らすための法規制の導入など、政府の積極的な役割を求めていきます。本調査研究の成果については、報告書にまとめ、11月にアルムスリム大学で発表する予定です。

結果・成果


その他/備考


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