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「油症患者に係る健康実態調査」検証報告書の作成



グループ名 カネミ油症被害者支援センター
代表者氏名 石澤 春美 さん
URL
助成金額 50万円

研究の概要

2010年12月の助成申込書から
 1968年西日本一帯で起きたライスオイルによる食中毒事件。事件発生から42年たった今も油症被害は続き、治療法も救済策もない中で、多くの被害者は未だに苦痛と困窮と不安を抱えながら暮しています。  厚生労働省は2007年4月、当時の与党PT救済勧告を受けてカネミ油症被害者の健康実態調査を実施しました。その目的は「カネミ油症のダイオキシン類の直接の経口摂取による健康被害という特殊性を考慮し、油症研究の加速的推進に資するため、患者の協力を得て健康実態調査を行い」「実態調査を踏まえて、従来より行われてきた油症研究の一層の充実・強化をはかる」というものでした。被害が起きてから初めてという大規模調査です。この結果で被害者救済に弾みがつけられるのではないかと期待していました。  調査票は被害者が住む都府県に提出し集計されたものを厚生労働省で集約し、「油症患者健康実態調査の解析に関する懇談会」で解析し報告書を出すという予定でした。そして2009年度3月に「油症患者に係る健康実態調査結果の報告」が出ました。その報告書は解析したとは思えず、被害実態を解りやすくまとめたとは言いがたい内容になっていました。そこでYSCが預かっている199名分の被害者の調査票(厚生労働省に提出したもののコピー)を独自に集計し、懇談会の報告の解析とYSC独自の集計結果の解析を試みました。(厚生労働省に回答した数:1,131名)

中間報告

2011年11月の中間報告書から
 厚生労働省が「カネミ油症のダイオキシン類の直接の経口摂取による健康被害という特殊性を考慮し、油症研究の加速的推進に資するため、患者の協力を得て健康実態調査を行い」「実態調査を踏まえて、従来より行われてきた油症研究の一層の充実・強化をはかる」という目的で、カネミ油症被害者の健康実態調査を実施し、「油症患者に係る健康実態調査結果の報告」が公表されましたが、その内容は極めて不十分なものでした。  そのため、集計の結果がない項目、そして設問の随所にある自由記載欄について、当センター(YSC)が預かっている199名分の被害者の調査票(厚生労働省に提出したもののコピー)を独自の集計方法でまとめ、厚労省の報告の解析とYSC独自の集計結果の解析を試みました(厚生労働省に回答した数:1,131名)。  その結果を2010年10月の集会に向けて急きょ、『厚生労働省実施「油症患者に係る健康実態調査」検証報告書<中間報告版>』としてまとめ、発表しました。その後、中間報告で盛り込むことができなかった項目や追加すべき事項とあわせて中間版の整理をしたうえで、冊子としてまとめるため、現在データの入力作業や専門家へのヒアリングなどを行った段階です。3月11日の震災による原発事故の関係で、予定していたスケジュールをこなせず、当初計画の変更を余儀なくされている状況ですが、まとめに向けて全体計画を練り直し、最終報告版完成に向けた作業をしていく予定です。

結果・成果

完了報告より
 厚生労働省は、「ダイオキシン類の直接の経口摂取による健康被害という特殊性を考慮し、油症研究の加速的推進に資するため、患者の協力を得て健康実態調査を行い」「実態調査を踏まえて、従来より行われてきた油症研究の一層の充実・強化をはかる」という目的で、カネミ油症被害者の健康実態調査を実施し、「油症患者に係る健康実態調査結果の報告」を発表しましたが、その内容は極めて不十分なものでした。  そのため、集計の結果がない項目、そして設問の随所にある自由記載欄について、カネミ油症被害者支援センター(YSC)が預かっている199名分の被害者の調査票(厚生労働省に提出したもののコピー)を独自の集計方法でまとめ、厚生労働省側の報告とYSC独自の集計結果の比較・分析を試みました(厚生労働省に回答した数:1131名)。その結果を、2010年10月に実施した集会にあわせて、『厚生労働省実施「油症患者に係る健康実態調査」検証報告書<中間報告版>』としてまとめ、発表しました。その後、中間報告に盛り込むことができなかった「子どもや孫の状況」などの集計と検証、そして専門家へのヒアリングなども行い、最後に全体を整理して、最終報告版として冊子化するとともに、完成後に報告集会、そして今後のロビー活動などに報告書を活用していく予定です。現在冊子印刷の途中にあります。

その他/備考


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