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電磁波曝露のリスクに焦点をあてた5Gシステムの技術影響評価



グループ名 環境電磁界研究会(NPO法人市民科学研究室)
代表者氏名 網代 太郎 さん
URL http://www.shiminkagaku.org/
助成金額 50万円

研究の概要

2017年12月の助成申込書から
 スマートフォンの爆発的普及にみるように電波の利用は拡大の一途をたどっている。次なる拡大戦略の中核は「第5世代(5G)移動通信システム」である。スマートフォンのみならず、監視カメラ、遠隔操作、ヴァーチャル・リアリティ、自動運転などに応用が広がり、「超高速化」「多数同時接続」「超低遅延」でデータ通信を行う5Gは、日常生活での高周波曝露を飛躍的に増大させることは確実である。だが、5Gの推進を検討する任を負う総務省「新世代モバイル通信システム委員会」において、5Gによる曝露のリスクはほとんど考慮されていない。本研究では、曝露状況の適切なモデル化と実測、そして文献調査を組み合わせて、5Gの導入に伴うトータルな曝露量を推計し、その健康面でのリスクを推定する。

中間報告

2018年10月の中間報告から
 スマートフォンの爆発的普及にみられるように電波の利用は拡大の一途をたどっています。次なる拡大戦略の中核は「第5世代(5G)移動通信システム」とされています。スマートフォンのみならず、監視カメラ、遠隔操作、ヴァーチャル・リアリティ、自動運転などに応用が広がり、「超高速化」「多数同時接続」「超低遅延」でデータ通信を行う5Gは、一方で、日常生活での高周波曝露を飛躍的に増大させることは確実です。しかし、5Gの推進を検討する任を負う総務省「新世代モバイル通信システム委員会」においては、5G による高周波曝露のリスクはほとんど考慮されていません。本研究では、曝露状況の適切なモデル化と実測、そして文献調査を組み合わせて、5Gの導入に伴うトータルな曝露量を推計し、その健康面でのリスクを推定します。

(1)5Gそのものについての概説のとりまとめ
 総務省の「新世代モバイル通信システム委員会」の配布資料は一般向けではないので、IEEE(米国電気電子学会)のサイトの解説情報(動画+本文)を手がかりに、専門的概説書なども参照しながら、登場が見込まれている主たる5Gの新技術やシステムについて、一般の人々が要点を知り得るように、とりまとめているところです。
(2)5Gの技術が導入された場合の曝露状況に関する情報収集
 どのような新技術・システムの開発が見込まれているかは、曝露リスクを推定するには不可欠な情報ですが、総務省ならびに開発企業側が現時点で提示している新技術・システムは、「未来図」の域を出るものが少なくありません。そこで、NTT docomoなど実証実験に参加している企業を含め、5G 開発にあたる世界の主要な研究者が集う、上記IEEEなどの国際シンポジウムのプレゼン資料や企業コンソーシアムのサイトなどに集約されている「開発ニュース」などを手がかりにして、新技術やシステムがどのように設置・稼働され(場所や設置密度、稼働時間、出力、周波数、伝播状況など)、利用者の置かれた状況(屋内、屋外移動中、屋外施設内など)に応じて、利用者ならびに周辺の人々にいかなる曝露を生じるかを推定しようとしています。
(3)5G導入がもたらす健康リスクに関する情報収集
 上に述べた事情から、健康面への憂慮から5G導入へ疑義を呈する自治体、民間団体や専門家らも、定量的にリスクを推定するまでには至っていません。しかし、それらから発信される情報のなかには、有用な論点を見いだすことはでき、(2)がある程度すすめば利用できるものもあるので、それらを抽出し整理しています。また、5Gは従来の規制法規ではカバーできていない周波数を用いるために、規制の適用範囲を拡張する改定が世界的課題となっていますが、総務省が現在進めている電波防護指針の改定もまさにそれにあたります。そこで私達は関連する委員会を傍聴し、改定の報告書案に対してパブコメを提出しました(8月23日)。それに対する回答により、報告書案では、6GHz超の周波数の電波は体の表層部にしか浸透せず、皮膚の温度上昇を5℃以内に収めることで安全が保てるとしていることが明確になりました。今後この点についても引き続き検討を加えていきます。


総務省移動通信課 杉野勲「IoT 時代に向けた移動通信政策の動向」(2016年11月21日)より。
通信速度が速くなれば速くなるほど、高周波暴露のリスクも高まることが懸念される。

結果・成果


その他/備考


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