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「フクシマ事故後の女性たち」が対峙した困難から学ぶ



グループ名
代表者氏名 Pinar Demircan さん
URL
助成金額 4,500US$ =約50万円

シノップ原発に反対する女性達(右から2番が申請者目)

脱原発アクションウィークin福島

研究の概要

2017年9月の助成申請書より
 3.11フクシマ事故以降、日本の女性たちは未来のために、そして自らの家族、子どもの命を守ろうと立ち上がり、科学に基づく確かな情報を探し求め、自らの言葉で発信する役割を担ってきました。測定値に対する不審から自ら寄付を集めて放射能汚染について測定所を設立したり、人々に正しい情報を提供するために、科学者と共に行動してきたり、福島県外への避難に対する補償が受け取れない人々の力になろうとNGOを立ち上げた女性もいます。
 元来、社会システムの中で不利な立場に置かれてきた日本の女性たちのこのような動きは、社会構造や男女の伝統的な社会的役割において日本と類似点が多いトルコからすれば、非常に興味深く、「フクシマ事故後の女性たち」から学ぶことが多いと考え、 どのようにして彼女らは立ち上ったのか、その動機やアプローチに迫り、女性や子どもが社会的に持っているリスクを明らかにしたいと思い至りました。
 今回の調査結果を女性や子どものために働くNGOとも共有し、女性のエンパワメントにつなげることを通じて、現在停滞中のトルコの脱原発運動に風穴を開けたいと思いました。本調査のために、2018年10月に来日し、原子力資料情報室でボランティアとして滞在し、様々な関連団体/個人へのインタビューを行っていきます。

中間報告


結果・成果

2018年12月成果報告書より
 2018年9月11日?28日に東京と福島に滞在し、脱原発に取り組むNGOや市民グループなど14団体を訪ね、インタビュー調査を行いました。今回の調査では、当初、“女性の活動”に焦点を当てる計画でしたが、調査開始当初から、国のやり方がおかしいと声を上げる若者や年配の方々に出会うにつれ、対象は女性だけではなく、社会全体に広げる必要があると感じました。
 インタビューを通じて、大きく2つのことが強調できると思います。
まず、お会いしたほぼ全ての方に共通して言えることとして、放射能の問題との向き合い方について、どのように社会の中で情報を発信し、共有すればよいか、悩み、苦心されてきたということです。つまり、真実を知りたいという方もいれば、政府や福島県に対して否定的な行動をしたくない人々もいて、後者は、声を上げるNGOの行動には目を背け、身の回りの放射能が環境や健康に害があるかどうかなど知りたくないのです。もう一つは、フクシマ事故後の脱原発運動について、主に若者や年配の方などは、社会的な「立場」やそこから生まれる利害関係に束縛されないため、女性と同じくらい、声を上げる活動に熱心であるということです。
 今回の調査において、改めて原発事故がもたらしたものが極めて酷いものでありながら、その事実は隠蔽され、被ばくを余儀なくされた女性や子どもがいかに弱い立場に置かれていたかに気づかされました。それでも、日本人が困難を乗り越えられたのは、生活水準や(勤勉で忍耐強い)国民性に助けられたからであり、これまでにない反原発運動にも発展したのだと思います。翻って、開発途上国である自分の故郷トルコにもし原発事故が起これば、日本のように困難な状況から這い上がる力が弱いため、その混乱ぶりが目に浮かびます。今日までトルコに原発が建設されてこなかったことは幸運でしかなく、やはり原発を選択するという道はないという思いを新たにしました。年間日照時間が長いトルコは再生可能エネルギーの利用を推進していくべきだと思います。改めまして、今回の調査に協力していただいた皆さまに深く感謝を申し上げます。

その他/備考


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