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ゴミ山(産業廃棄物の不法投棄)土壌の有害重金属含有濃度調査



グループ名 埼玉西部・土と水と空気を守る会 『ゴミ山(産業廃棄物の不法投棄)土壌の有害重金属含有濃度調査』<助成報告集Vol.6,2009掲載>[pdf]
『ゴミ山(産業廃棄物の不法投棄)土壌の有害重金属含有濃度調査』<助成報告集Vol.6,2009掲載>[pdf]
『ゴミ山(産業廃棄物の不法投棄)土壌の有害重金属含有濃度調査』<助成報告集Vol.6,2009掲載>[pdf]
代表者氏名 前田 俊宣 さん
URL http://www3.airnet.ne.jp/dioxin/
助成金額 30万円

埼玉県吉見町北吉見の風景。平らに見えているが、実は20年以上前、谷であったこの地形に廃棄物を大量投棄して埋め、その上に現在は家が建っている。向こう側は斜面(廃棄物)になっている

埼玉県吉見町北吉見での土壌採取風景

埼玉県東松山市大谷。放置された中間処理場か、資材置き場か。周辺には谷を埋めた平らなごみ山など、不法投棄現場が点在

埼玉県東松山市大谷の谷を埋めた平らなごみ山。地名どおり大きな谷であった所に廃棄物を投棄して平地になっている。植生が周辺の他の状況と異なり異様。つる草だけが生い茂っている。少し道からは奥にあるので人目につかない。近所の人の話でここが不法投棄現場とわかった

研究の概要

2007年12月の助成申込書から
●廃棄物の不適正処理の一つである不法投棄いわゆるゴミ山は、日本全国の農地や山林、住宅地に極めて多数存在しているが、私たちのこれまでの調査の結果、ゴミ山土壌からは50%の高率で鉛の汚染(土壌汚染対策法の含有濃度基準値150mg/kgを指標とする)が確認されている。 ●鉛だけではなく、廃家電や電池、廃プラスチックなどいわゆる混合廃棄物には、ありとあらゆる有害重金属が含まれており、潜在的な汚染源となる。ゴミ山を放置することで、周辺環境への重金属の拡散が始まる/始まっていると強く懸念され、農作物への有害重金属の蓄積量が増加したり、周辺住民の暴露リスクが高まるおそれがあり、健康への影響が懸念される。 ●汚染拡散の未然防止には撤去などの対策が必要であるが、まずはゴミ山土壌の調査が必須の前提となる。しかし国も地方自治体もこの問題性を認識しておらず、充分な調査もせず無策のまま放置されている事例が極めて多いため、市民によるこのような調査の結果をもって、早急な対策の重要性を提起する必要がある。 ●ゴミ山が住環境の中に存在する鉛の汚染源であることを、より多い検体数(土壌、植物、水質の分析調査等)で確認し、全国に点在するゴミ山についても同様のおそれがあるとの警告を発したい。 ●重金属汚染についての、近年の環境関連の学術研究には報告、ゴミ山土壌の重金属汚染に関する研究報告はほぼ皆無である。この研究調査により、一般市民、行政、廃棄物処理業者、廃棄物問題専門家のゴミ山の潜在的汚染源性に対する関心を促し、ゴミ山撤去や形成の未然防止対策への推進力となることを期待する。

中間報告


結果・成果

2009年5月の完了報告から
●今年度前半期は、2007年度高木基金助成により行なわれたごみ山土壌調査の結果から、鉛含有濃度が参考値とした150mg/kg以上であった検体のうち、砒素、カドミウム、6価クロムについての分析に供していなかった6検体について、これらの3項目を定量した。この6検体については、各項目の土壌汚染対策法指定基準150mg/kg、150mg/kg、250mg/kgを超える検体はなく、問題となるレベルの汚染は見られなかった。 ●鉛汚染に関しては、2008年度調査分の20か所(埼玉県内17か所、千葉県内3か所)中、6か所(埼玉県内4か所、千葉県内2か所)のごみ山土壌から、指標とする150ppmを超える鉛が検出され、依然として3か所に1か所の割合でごみ山の鉛汚染のあることが確認された。 ●ごみ山土壌においては、特殊な廃棄物のケースを除き、やはり鉛汚染が最も頻繁に見られた。調査検体の数が少ないことから、断定的なことは言えないが、鉛汚染は一般的な混合廃棄物による汚染の指標となると同時に、暫定的にでも鉛調査を中心に行なうことにより、効率よくごみ山による汚染を発見し、除去・回避対策につなげることができる可能性のあることが確認された。 ●NHKクローズアップ現代(2008年12月10日放映)取材班から、[石膏ボードの不法投棄や不適正処理による、硫化水素発生の危険性に関する問題]の取材申し込みを受け、千葉県海上町のごみ山調査に同行した。硫化水素については(残念ながら)検出されなかったが、土壌3検体を分析に供したところ2か所から150ppmを超える鉛が検出された。この調査により、埼玉県のみならず、全国でごみ山による汚染が潜在的にあるというおそれが示唆された。(なお当会は、2003年以来、ごみ山からの硫化水素の発生問題についても調査し、その危険性について行政と一般市民に向けて発信してきた。これを以って取材申し込みがあったものである。) <その他のごみ山問題に関連する調査(高木基金を充当しなかった調査)> ●里山保全を目的とする他の環境NPOの依頼を受け、所沢市内の私有地(丘陵地であるがごみ山)の予備的環境調査を行った。その結果、廃棄物によって惹起され得る有害な重金属類による汚染は見られなかった。また他の植生調査、廃棄物発掘調査、地形調査等、総合的な観点から、ごみ山ではあるが、投棄後20年以上経過したこの傾斜林地の里山化は不可能ではないと示唆した。この調査により、原状回復や緑化対象としてのごみ山の土地再利用について、今後はオープンな議論が必要であることが確認された。

その他/備考


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