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福島第一原発周辺地域の空間および土壌の放射線測定



グループ名 ふくいち周辺環境放射線モニタリング・プロジェクト
代表者氏名 満田 正 さん
URL http://www.f1-monitoring-project.jp/
助成金額 50万円

研究の概要

2018年12月の助成申込書から
 2011年の福島第一原発爆発事故で、放射性物質に汚染された福島県南相馬市鹿島区・原町区の山側8行政区(特定避難勧奨地点のあった地域)を中心に、2012年10月より積雪の可能性のある2月を除き毎月1回(約1週間)、これまで56回にわたる放射線測定を行っています。2015年からは伊達市や川内村、避難指示が解除になった飯舘村、浪江町、富岡町、葛尾村、川俣町山木屋等に測定エリアを広げています。
 測定は、メッシュ法を採用しメッシュ内1点を、以下の4項目の測定方法により放射性物質の汚染状況を記録しています。
(1)日立製の空間線量測定器(アロカTCS172B/1172)による地上1m/50cm/1cm高の空間線量率(μSv/h)測定
(2)日立製の表面汚染測定器(アロカTGS146B/1146)による地表1cmの表面汚染計数率(cpm)測定
(3)上記測定時にスマートフォンと無線で繋いだ簡易型放射線測定器(ギョロガイガー)を使い位置情報・時刻情報・空間線量率を焼き込んだ写真撮影
(4)土壌を採取し放射性セシウムの定量分析(土壌分析にはキャンベラ社製放射能食品分析器を使用)
 その他、2015年4月提訴の「南相馬・20ミリ基準撤回!」訴訟弁護団と原告団に測定データを提供し、原告団勉強会に参加しています。2018年からは各地で争われている原発被災者(避難者)訴訟弁護団依頼の原告宅モニタリングにも取り組み報告書を提出しています。
 なお、私たちの活動は、60歳以上のシニアを中心として、全てをボランティアとして行っているものです。

中間報告

2019年10月の中間報告から
 私たちは福島第一原発周辺の「浜通り」を中心に、空間線量率(ガンマ線・μSv/h)と表面汚染計数率(主にベータ線・cpm)、および土壌分析にはNaIシンチレーション検出器を用いた土壌汚染密度(ガンマ線・Bq/m2)の測定・分析をしています。汚染状況を出来るだけ「面」的に記録するために、メッシュ法を採用し、地図に375m×250m又は250m×250mのブロックを設定し、なるべく中心に近い立ち入り可能な場所を測定ポイントに設定しています。
 昨年末、環境省による常磐自動車道拡幅工事のために、除染土を再利用する計画が浮上しました。2019年春から、地域住民の皆さんの協力を得て、該当場所である南相馬市小高区西側の測定を開始、320ポイントで土壌採取を行いました。土壌汚染密度の平均は475,000Bq/m2でした。
 6月からは、2017年春に避難指示が解除になった飯舘村南部の測定に着手しています。ホットスポット(3ヶ所)を除き、351ポイントの測定を終了し、9月のモニタリングで完了する見込みです。

結果・成果

完了報告から
 「ふくいち周辺環境放射線モニタリングプロジェクト」は、福島県と主に首都圏在住の市民有志によって構成されています。東京電力福島第一原発の事故後、2012年10月から、福島県浜通りを中心に、放射線の測定を続けています。原則60才以上のメンバーが毎月1週間合宿して測定活動を行っています。2020年4月までで、71回のモニタリングを実施しました。また、そうした測定結果は分かりやすい形で公開し、被災者の方々の健康と命を守るために役立てて頂くほか、原発事故による被害の甚大さをより多くの人びとに知って頂くことを願っています。
 これらのデータは、その都度可視化図にまとめ、WebサイトならびにFacebookで公開するとともに当該市町村役場や管轄する消防本部にお届けし、希望者には無償でデータ提供もしています。また、そうした被災者の権利と尊厳を守るための訴訟資料としても提供しています。
 2019年度、私たちは環境省の「除去土壌再利用実証事業」の対象地である南相馬市小高区の常磐高速道路を拡張する建設用地の周辺を放射能測定しました(右図)。小高区西側の全320ポイントでの平均は、1m高の空間線量率0.71μSv/h、土壌汚染密度475,000Bq/m2(中央値は334,000Bq/m2)でした。現在、環境省の「除去土壌再利用実証事業」は、地元の居住者たちの強い反対により工事は停止しています。
 さらに、私たちは懸案だった飯舘村の放射能測定と、南相馬市の山側8行政区の5巡目の測定を開始しました。
 2019年12月と2020年1月には、他団体と協力して2020東京オリンピックの聖火リレー・コースを測りました。そのデータは可視化しパンフレットにして配布、日本外国特派員協(FCCJ)での記者会見で報告しました。
 猛威をふるう新型コロナウイルスのため、5月に予定していた第72回モニタリングは中止せざるを得ませんでしたが、状況が改善され次第、測定活動を再開したいと思っています。

その他/備考


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