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コンゴにおける資源採掘と人権侵害の実態調査



グループ名 RITA-Congo
代表者氏名 華井 和代 さん
URL http://congomm2016.wixsite.com/asvcc
助成金額 50万円

研究の概要

2019年12月の助成申込書から
 本研究は、コンゴ民主共和国(以下、コンゴ)東部において資源採掘と地域住民への人権侵害が結びついている現状を明らかにし、資源消費国である日本の政府、企業、市民が責任ある行動をとるための提言を行う
 コンゴ東部で採掘される鉱物が武装勢力や軍の資金源として利用されていること、同時に、鉱山周辺において組織的な性暴力を含む深刻な人権侵害が行われていることは、2000年代から国際社会で訴えられてきた。2018年には、コンゴ東部で性暴力被害者の救済に尽力するデニ・ムクウェゲ医師がノーベル平和賞を受賞したことで、本問題への国際的な関心が改めて高まった。
 一方、コンゴには世界最大規模の2万人の国連PKOが派遣され、2010年からはアメリカとOECDの紛争鉱物取引規制によってグローバル規模での鉱物認証システムが構築されているにもかかわらず、現在の方法では紛争を解決に導けないことが明らかになってきた。コンゴ東部では130を超える国内外の武装勢力や軍の兵士が住民への人権侵害行為を行い、ルワンダやウガンダなどの周辺国が、鉱物の搾取や武器の密輸、兵士のリクルートにまで関与していることが明らかになっている。
 なぜ、コンゴの紛争は終わらないのか。現在の紛争解決手段のどこに問題があるのか。その原因を探り、紛争を解決に導く方策を考えるには、まず、コンゴ東部で現実には何が起きているのかを丁寧に調査研究する必要がある。紛争地域での現地調査には困難があるため本研究では、紛争の被害者であり、人権侵害の目撃者でもある難民への聞き取り調査を行うことで、紛争の実態を把握する
 合わせて、研究者のみならず政府、援助機関、メディア、市民社会に実態を伝え、紛争解決策や住民支援の在り方を共に考える公開セミナーをベルギーと日本で開催する。

中間報告

中間報告から
 本調査研究では、世界有数の資源産出国であるコンゴ民主共和国(以下、コンゴ)において、資源採掘と地域住民への深刻な人権侵害が結びついている現状を明らかにし、世界有数の資源消費国である日本の政府、企業、市民が責任ある行動をとるための提言を行っています。
 2020年度は、文献調査と統計調査に加えて、コンゴ周辺国でのコンゴ難民への聞き取り調査を予定していましたが、新型コロナ感染拡大の影響により実施がかなわず、オンラインでのインタビューのみに変更しました。一方で、感染対策のためにアフリカ諸国が3月末から国境を閉鎖した影響で、協力団体であるコンゴ東部のパンジ病院では医療品を含む物資の不足が発生していました。そのためRITACongoでは、文献調査、統計調査、メール・インタビュー等での情報収集を通じてコンゴ東部の現状を把握すると同時に、パンジ病院に支援物資を送付するキャンペーンを開始しました。
 キャンペーンでは、新型コロナの感染拡大によってコンゴ東部の人々が紛争と感染症の二重の問題に苦しめられている状況を、メディア報道やNGO 等の講演会を通じて日本社会に伝えました。そして、一般市民の支援者から300万円に上る寄付金をいただき、病院用ベッドや医療器具、医療用/一般用マスク、赤外線体温計、手袋、防護服、日本の支援者からご寄付いただいた衣料品などの物資をパンジ病院に送りました。RITA-Congo の運営に高木基金の助成金を使わせていただくことで、支援者からの寄付金は全額をパンジ病院への支援に充てることができています。
 9月と12月には、コンゴの重大な人権侵害に関するセミナーをオンラインで開催し、10月には日本国際政治学会にて、12月には韓国アフリカ学会にて、米川がコンゴの紛争下の性暴力に関する研究発表を行いました。
 新型コロナの影響により、当初の計画からは変更していますが、コンゴ東部で紛争が悪化している現状を把握し、日本からできる支援についてメディアやNGO と協力しながら社会提言を行っています。

結果・成果

2021年5月の完了報告から
本調査研究は、世界有数の資源産出国であるコンゴ民主共和国(以下、コンゴ)において資源採掘と地域住民への深刻な人権侵害が結びついている現状を明らかにし、世界有数の資源消費国である日本の政府、企業、市民が責任ある行動をとるための提言を行います。
 2020年度は、新型コロナウイルス対策の影響で、協力団体であるコンゴ東部のパンジ病院で物資不足が発生しました。そのためRITA-Congoでは、同病院に支援物資を送付するキャンペーンを実施し、一般市民の支援者から200万円に上る寄付金をいただき、医療物資を同病院に送りました。RITA-Congoの運営に高木基金の助成金を使わせていただくことで、支援者からの寄付金は全額をパンジ病院への支援に充てることができています。
また、文献調査、統計調査、メール・インタビュー等での情報収集を通じてコンゴ東部の現状を把握し、現地の人々が紛争と感染症の二重問題に苦しめられている状況を、メディア報道やNGO等での講演会を通じて日本社会に伝えました。9月と2月には、コンゴの紛争問題を長年追及してきた国際ジャーナリスト2名をそれぞれのウェビナーで講師に招き、1990年代以降のコンゴ東部における重大な人権侵害が国際社会から看過されてきた背景にある政治問題についてウェビナーで議論を深めました。12月には日本国内向けにQ&Aに特化したセミナーを開催しました。RITA-CongoのYouTubeチャンネルを開設し、セミナーの日本語字幕付き動画や、コンゴの紛争問題に関する解説動画を公開しています。また、調査研究の成果は、日本国際政治学会や日本アフリカ学会などで発表するとともに、英語論文にまとめ、国際学術雑誌に投稿して査読を受けている段階にあります。

その他/備考


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