インタビューの中でも触れましたが、学生時代に「自動車絶望工場」に出会ってから、「いつか鎌田 慧さんに直接お話を伺いたい」というのが、小生の長年の希望でした。今回、その希望が実現し、個人的には密かに感激しておりました。
その憧れの(?)鎌田さんに、恥ずかしいところをお見せしてしまいました。
鎌田さんの言われた「野に遺賢あり」という言葉を、実は全く知らなかったものですから、原稿を「野に意見あり」と書き起こして鎌田さんにお見せし、そこで間違いを指摘していただいたのです。大失敗でした。
改めて、大辞林(三省堂)で調べてみますと……
遺賢(いけん)
官職に登用されず、民間にいる有能な人物。また優れた才能がありながら、それが認められていないでいる人物。
とのことで、こうしてみると、まさに高木基金が支援すべき、「市民科学者」を言い表した言葉であることがよく解りました。大変良い勉強をさせて頂きました。
取材当日、高木基金の活動状況の資料として、3月18日付の「イラク攻撃への反対声明」を鎌田さんにお見せしたところ、「こういう声明を出すことは大切ですね。」と評価してくださいました。
「こういう声明を出しても仕方がないとか言わないで、やっていくことは必要ですね。一発で効果を出そうというのは、巨大科学の思想でしょう。」
そういわれた鎌田さんの言葉が、とても印象的でした。
そうですね。なるほど「巨大科学の発想」につながるんですね。
本当にいろいろなことを教えて頂いた、今回のインタビューでした。