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第2回(2002年度)助成選考の講評

 第2回(2002年度)助成先一覧

高木基金では、 2002年度、総額1,000万円の助成枠を予定し応募をおこないました。

これに対し、日本国内から、
・個人の調査研究への応募に21件、助成希望総額1,547万円
・グループの調査研究への応募に22件、助成希望総額2,820円
・個人の研修への応募に14件、助成希望総額1,550万円
合計応募件数57件、希望助成総額5,917万円の応募をいただきました。

選考委員会での書類審査を通過した候補者のうち、希望助成金額50万円を超える申込者について2003年2月23日(日)、東京代々木の日本青年館で公開プレゼンテーションを開催し、高木基金理事、選考委員、会員などが参加する会場で、助成候補者に助成希望内容の説明をおこなってもらいました。その後の理事会において、2002年度第2回助成に、アジアからの応募枠を除く、13件、助成総額800万円の助成先を決定いたしました。

全体を見わたして、今回の応募は、環境保全、自然保護を中心とするものが多く、市民の立場から現代巨大科学批判に連なるテーマが少ないのが気にかかるところです。

21世紀に入り、地球の未来がいっそう危うくなる中で、9.11世界貿易センタービル事件から、米・英軍のイラク攻撃へと矢継ぎ早な軍事行動がくりひろげられ、力こそは正義という思想の台頭のまえに、国際協約、協定、合意の無力化がすすみ、世界的な規模で市民社会が脅かされる事態の拡大が危惧されます。安全、人権、環境、経済、平和のために市民科学の果たす役割はより大きくなると考えられます。

高木基金では、国や自治体からの研究費や補助金、助成財団からの助成を受けにくいテーマ、安全・人権・環境・経済・平和をめぐる市民社会の不安や脅威に応えるテーマに沿った調査研究・研修に取り組む、意欲的な市民科学者を励まし育てることを目的にしています。

また、優れた研究計画であっても、他から助成を受けることが可能と思われる案件は助成対象から除きました。高木基金の目的に沿った調査研究で、研究計画が綿密で実行可能なもの、予算計画が適切なもの、研究成果をどう活かすか報告書作成や報告会だけでない積極的プランをもつ応募者に助成をおこないたいと考えました。

応募者や基金を支える会員からの要望、希望にはできるだけ応え、また基金から助成者へ要望は伝え、相互交流をとおして連携を図りつつ、助成金が有効に使われ社会に還元できる成果が得られることを願っています。

なお、助成にあたっては、一部の応募者の方へは、予算計画や調査研究を練り直し、再検討をお願いした上で助成を行うなど、相談しながら、限られた助成金が有効に生かせるよう計りました。また、助成対象とならなかった応募者にはその理由をお伝えし今後の参考にしていただけるように、また今回予算枠の制限から残念ながら助成選考の対象とならなかった応募者には次回、再びチャレンジしていただきたいと期待しています。

高木基金は、市民科学者を育て・励ますという設立目的達成に向かって、応募者からの、また基金を支える会員からの期待、要望に応えつつ、その社会的役割を果たしていきたいと試行錯誤の最中です。事務局では積極的なご意見、ご要望お待ちしています。相互交流の中からより良い助成ができることを願っています。

高木仁三郎市民科学基金
事務局長 高木久仁子

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